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Q.遺贈を受けた財産は自由に利用・処分できる?
非営利団体は遺贈を受けた財産を自由に利用や処分ができますか。
投稿日:2017.01.26
A.回答
協会専門家チーム
非営利団体は、遺贈を受けた財産を、原則として自由に利用(自ら使用収益し、もしくは一時的に第三者に使用させること)や処分する(売却、交換、贈与し、担保権を設定し、もしくは長期間の賃貸等をすること)ことができます。

遺贈は遺言者の死亡と同時に法的な効力を生じ(遺贈の放棄も同様)、遺贈対象財産の権利は遺言者から遺贈の受け手である受遺者に移転します。ただし、非営利団体が単独で有効に遺贈対象財産の利用や処分ができるようになるためには、財産の引き渡しや名義変更、登記移転などを受ける必要があります。これを遺贈の執行といいます。

遺贈の執行は、遺贈者の相続人や遺言執行者が行いますが、受遺者もこれに協力を求められる場合がありますので、必要な範囲で関係者に対する書面提出等に協力してください。なお、遺言執行に関する費用は遺言者の遺産から支払われますので、受遺者である非営利団体が費用負担を求められることは原則としてありません。

遺言の執行が終われば、本回答の冒頭に述べたとおり、受遺者は自由に遺贈を受けた財産を利用・処分できるようになりますが、次の点に注意が必要です。

まず、将来遺留分減殺請求権が行使される可能性がある場合や実際に行使された場合には、遺贈を受けた金銭や財産を処分換価して得た代金等を使い切ってしまうと後に遺留分権者に返還できず困るおそれがありますので、遺贈を受ける財産についていつどのような形で利用・処分するべきかについては専門家に相談することをお勧めします。なお、遺贈対象財産の処分後に遺留分減殺請求権を行使された場合の対応については、Q「遺贈対象財産の処分後に遺留分減殺請求権を行使された場合の非営利団体の対応は?」をご確認ください。

また、遺贈の対象財産が含み益のある不動産や金融資産であり、遺贈によって相続人にみなし譲渡課税がなされる可能性があるケースで、相続人がみなし譲渡課税の非課税の特例の適用を希望する場合には、特例の要件との関係で、遺贈を受けた財産の利用や処分が制限される場合があります。この点について詳しくお知りになりたい方は、Q「みなし譲渡課税が非課税になる場合」の回答をご確認ください。