『寄付白書2011』によると、遺贈寄付について40歳以上の男女の21%が相続財産の一部を寄付することに関心があるという調査結果となりました。
日本の毎年の相続額は日本総研の試算では37 兆円から63兆円ともいわれており、毎年増加傾向となっています。
こうした遺贈寄付への関心の高まりと、相続市場の推移の中で、具体的な遺贈寄付額をみてみましょう。遺贈寄付の全体を網羅した正確な統計はありませんが、相続税の申告をしている人の統計として”平成25年度分国税庁「遺贈・相続財産寄付統計」”から引用すると、遺言による寄付は52件で約41億円、相続人による相続財産の寄付は306件で約258億円となっております。多額の遺贈寄付がされている状況に見えますが、相続の全体からみた遺贈寄付の割合は1%にも満たない状況です。
現在の日本は、遺贈寄付には関心があるが、課題があるためそれができないのです。
平成28年2月~8月にかけて全国遺贈寄付(レガシーギフト)推進検討委員会が開催され、日本で遺贈寄付を普及させるための議論が行われ、課題の整理とアクションプランとなる提案書が作成されました。
提言書はこちらからダウンロードできます。
提言書では、以下4点があげられました。
- マッチング(寄付者 ⇔ 専門家 ⇔ 寄付先)
- 人材育成
- 税制改正
- 周知/広報
提言書のサマリー
こうした論点整理の結果、安心して遺贈寄付をするためのプラットフォームの構築が求められており、その機能をいぞう寄付の窓口が提供することとなりました。